今子浦(いまごうら)は、兵庫県美方郡にある入り江のことをさしています。香住海岸を代表する観光地、自然景勝地の一つです。今子浜、今子浦海岸などと呼ばれることもあり、山陰海岸国立公園や山陰海岸ジオパークの一部になっています。周辺施設にも香住温泉や岡見公園などがあり、海が近いので海産物や海鮮料理もおいしく、人気の観光エリアと言えるでしょう。

山陰海岸ジオパークは山陰海岸国立公園を中心に、東側は京都府の京丹後市の岬から、西は鳥取市にある海岸までの東西120キロにわたる長さ、南北は最大30キロにわたるエリアをさしています。貴重な地形、地質遺産を多く確認することができ、日本列島がアジアの大陸の一部になっていた時代からこれまでの経過を確認することができます。またこの土地の自然を背景にした人々の文化や歴史なども、共に学ぶことができるでしょう。そもそもジオパークのジオとは地球や大地という意味があります。パークは公園という意味で、地球に親しみながら楽しむことができる自然公園です。現在ではヨーロッパや中国を中心に数多くのジオパークが存在しています。山陰海岸国立公園は、奥丹後半島から鳥取砂丘の延長約70キロに及ぶ海岸線です。この国立公園の一部分をなしている浦富海岸は、約15kmにわたる岩石海岸をさしています。
その中でも今子浦海岸にある今子浦海水浴場には、毎年夏になると多くの海水浴客が訪れます。山陰海岸国立公園の中にある中心となる海水浴場で、水面が透明で、水中の海藻が透き通って見えるほどの美しさです。岩場も多くあるため、様々な魚や生き物が生息していて、スキューバダイビングやシュノーケリングスポットとしても人気を集めています。平らな広い岩場もあるので、磯遊びなどで子供がいるファミリーも1日中楽しむことができるでしょう。またこの海水浴場は夕日が美しいことでも有名です。日本の夕陽百選にも認定されていて、周辺施設にはキャンプ場もあるので、1日中自然を満喫することができます。
今子浦海水浴場に面している山陰海岸国立公園は、三方を山に囲まれています。管理棟から海までは徒歩約1分から2分ほどの近距離にあります。海水浴場の目の前には日本一大きいとも言われているかえるの形をした奇岩があります。かえるの形をしていることから、かえる島ともよばれています。かえる絵馬も販売されていて、多くの観光客が絵馬を購入し願いを込めています。