兵庫県の北部に位置する香美町は豊かな自然に恵まれた魅力的なエリアです。山や海、それぞれに景勝地と言われるような魅力的な名所がいくつもあります。数多くのこの地域ならではの自然の景観が見られるスポットがありますが、そのうちの1つに挙げられるのが「香住海岸」です。ここは鑑賞する価値がある景観があるとして、国の名勝にも指定されています。香住海岸で見られる風景は、人によっては谷落ちの洞窟を連想することもあるかも知れません。特に香住湾の情景や世界観は谷落ちの洞窟のイメージにぴったりではないでしょうか。
香住海岸

香住海岸で観光船を利用するとよりかすみ観光を楽しめるはずです。ここでは香住の概要についてご紹介します。香住海岸の一帯は、山陰海岸国立公園の一部でもあります。香住湾にはいくつもの島や半島があり、複雑な地形が見られるのが特徴です。海の波によって浸食されてできた崖や洞窟があり、珍しい形をした奇岩がこの辺りの独特な景観を作り出しています。
鉄道で香住海岸を訪れるには、最寄駅であるJR西日本の香住駅を利用すると良いでしょう。駅からは徒歩で20分ほどのところにこの海岸はあります。港からは観光客向けに小型漁船を使った遊覧船も出ています。海の上から景観を楽しむにはこの遊覧船を利用するのがおすすめです。
香住海岸には様々な見どころがありますが、中でも有名なものとしては国の天然記念物に指定されている「鎧ノ袖」が挙げられます。これは海に侵食されてできた崖で、その高さは65メートルあり長さは200メートルにもなります。1千万年から3百万年前の間に、火山活動によってできたといわれている地層が見られるのが特徴です。柱状節理や板状節理を見ることができる、地層が好きな人にとってはたまらない景観となっています。
観光客向けの遊覧船

香住港から出ている観光客向けの遊覧船は小型の船で名所を巡るのが特徴で、大型船では行くことができないような所まで近づくことが可能です。30分コース・60分コース・90分コースといったいくつかのプランが用意されていて、初めて訪れた人でも地元の船長のガイドで観光を楽しむことができます。
30分コースでは今子浦までの間に、黒島の五色洞門や白石島の見学をすることが可能です。五色洞門は岩の隙間から差し込む日光によって、海の色が異なって見えるのが魅力です。60分コースでは鎧の袖まで行き、インディアン島とも呼ばれる鷹の巣島や但馬松島も見ることができます。90分コースでは釣鐘洞門まで行くことができ余部橋梁や衣笠洞門、そしてめがね島などが見学可能です。